偉大なる王サルゴンの治世、バビロンは深刻な事態に直面していました。

大規模な灌漑用水路と巨大な神殿の建設が終わり、労働者たちは失業し食糧を買う金がないほど困窮していたのです。

そこで王はバビロンで最も裕福な大富豪であるアルカドに、すべての民に富を手に入れる方法を教えるよう命じました。

ここに記すのは、王に集められた選ばれし100人の受講者に、バビロンで一番の大富豪が教えた富を手に入れるための「7つの知恵」です。

第一の知恵 財布を太らせることから始めよう
財産を作りたいと望むのであれば、自分がすでに持っている富の源(=自分の仕事)を活用することから始めることが賢明です。

空の財布を太らすために大切なのは、

財布に10枚のコインを入れたなら、使うのは9枚まででやめておく

つまり、収入の10%を自分自身のために取っておくことで、財布はすぐにふくらみ始めます。

第二の知恵 自分の欲求と必要経費とを混同するべからず
自分が生きるための必要経費だと思っているお金は、気を付けていないと、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまいます。

必要な経費と自分自身の欲求とを混同してはいけません。

お金を使うときには、それが「100%使う価値があるものでなければならない」ということを肝に銘じましょう。

お金を使いたいと思うものをひとつひとつ書き出して、収入の9割の支出でまかなえるものを選び、ほかのものは消してしまうことです。

第三の知恵 貯めた資金は寝かさずに増やすべし
10%の貯金によって財布がふくらんできたら、貯めた貴重な財産を働かせ、増やす手段を考えます。

人間にとって財産とは、財布の中に持っている財産ではありません。財布の中に絶えず流れ込み、いつも財布の中身をふくらませてくれるお金の流れこそが財産です。

貯めたお金は最後の一銭にいたるまで働かせましょう。

第四の知恵 損失という災難から貴重な財産を死守すべし
財布の中のお金がせっかくふくらんできても、しっかりと守らなければ失ってしまいます。

まずは小さな額の財産を確保し、これを守る方法を学んでから、神々がより大きなお金を託してくれる機会を待つことが賢明です。

健全な投資について、まず第一の原則は元本を確保することです。

元本まで無くす可能性がある危険な投資には極力手を出さないこと。自身の判断にあまり自惚れないようにすること。お金を扱って利益を生むことに経験を積んだ人に相談し助言してもらうことを心がけましょう。

第五の知恵 自分の住まいを持つことは、有益な投資と心得よ
借家ではない自分自身の住まいを獲得することで、人は自信を持ち、何をするにしてもいっそう努力するようになります。

家を買うために借りたお金は、返済するごとに徐々に減ってゆき、最後には価値ある財産を自分のものにすることができます。

自分の住まいを手に入れれば、生活コストは大きく下がり、趣味や娯楽など自分の欲求を満足させるために使える額も増えることでしょう。

第六の知恵 将来の保障を確実にすべく、今から資金準備に取りかかるべし
富を増やす知恵を会得したことで資金の余裕が大きくなってきたら、将来の日々に備えます。

年老いてから必要なお金と、家族を守るために必要な蓄えとをあらかじめ用意しておくのが賢明です。

投資にあたっては長期にわたって安全に続けることができ、もしものときには現金化できるよう対策をしましょう。

第七の知恵 明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし
望みなければ、達成なし。強く、明確な望みを持ちましょう。

小さなものでも明確な望みを実現するやり方さえ身につければ、より大きな望みを実現するための訓練となるのです。

自分の仕事を申し分なく果たせるようになれば、稼ぐ能力も高まります。

誰にも負けないくらい仕事ができるようになるために、自分の仕事に関心を持ち、作業に集中し、努力の手をゆるめなければ、自然と稼ぎが増え、生活も豊かになっていくでしょう。

今回のお話は、ジョージ・S・クレイソン著『バビロンの大富豪』の中の一節を、なるべくわかりやすい言葉で短くまとめたものです。

バビロンの大富豪は、1920年代にアメリカで書かれ、80年以上経った現在でも世界中で読み継がれる不朽の名著です。

時代が変わっても色あせることのない「繁栄と富と幸福の原則」を学ぶことができ、長者番付(高額納税者番付)で12年連続10位以内、累計納税額日本一にも輝いた実業家の斎藤ひとりさんもオススメしている一冊です。

活字が苦手な人のために漫画版も用意されています。

ぜひ一度手に取ってみてください。