あの頃の情熱をもう一度 73歳の英語講師、日高由紀さんの活躍を読んで

あの頃の情熱をもう一度 73歳の英語講師、日高由紀さんの活躍を読んで
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【ライタープロフィール】
にしむらけいいち@tuiteru365
85年鹿児島生まれ。立教大学文学部中退。ブログ「豊かな生き方研究所」を運営。心の不調や人間関係の悩みから引きこもりや転職をくり返していたが、斎藤一人さんの教えに出会って人生が好転。ブログでは"心の楽しさと経済的豊かさの両立”を目指してさまざまなことに挑戦する過程を発信している。

70代の現役英会話講師、日高由紀さんの記事を読んで、非常に刺激を受けた。

20代で結婚してから20年以上専業主婦だった日高さんが、英語の勉強をはじめたのは46歳のとき。
コツコツ勉強を続けて51歳で英検1級、53歳で通訳案内士の資格を取得。

現在73歳の日高さんは、イーオンの最年長英会話講師を務めながら、通訳ガイドとしても活躍しているのだそう。

50代で英検1級・主婦→英会話講師に!日高由記さん | ハルメクカルチャー

専業主婦だった私が、50代で英検一級合格、70歳の最年長英会話講師になれたワケ | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン) | “女性リーダーをつくる”

YouTubeで英会話の解説をされている日高さんの姿を拝見したが、とても若々しく、笑顔がチャーミングで素敵な女性だった。

大学で英語を専攻していたという境遇が自分と似ている点にも興味を引かれる。

本当にカッコいい。


ボクは最近、英語を勉強している。
学生時代ぶりに英語の勉強をはじめたのは、何か情熱を注げるものが欲しかったから。

今、自分は嘘偽りなく幸せだし、心はいつも満たされている。
ただ何か物足りない。
代わり映えしない毎日に、少し退屈も感じている。

だから、何でもいいから熱くなれるものを求めていた。

「ボクが人生の中で本気で熱くなったものって何だろう?」

そう考えて浮かんできたのは3つ。

まずは卓球。
弱かったけれど、小中高と続けて高校ではキャプテンも務めた。
ただ社会人になってから一度再開してみたことがあったが、あの青春時代ほど熱くはなれなかった。

次にブログ。
ブログ自体は学生時代からちょこちょこ書いていたが、とくにハマったのは2015年ごろから火がついたブログで稼ごうブームのときだった。
会社の出社前にカフェに2~3時間こもって毎日記事を更新していたほど。
今考えると、バズらせることや毎日更新することに必死で節操のない記事ばかり書いていたようにも感じる。
それでも会社の給料とは別に月10万円ほどの収入を得られることが最大のモチベーションとなり、いつかはブログで独立をと夢見て燃えていた。

でもSEOの逆風やAIの台頭で、アフィリエイトや広告ビジネスで個人ブログが生き残るのはかなり厳しい時代になってきた。

文章を書くことは生涯続けていきたい。
それがブログなのかどうかはわからないけれど、少なくとも今の自分のブログとの向き合い方は健全じゃない。

せっかく文章を発信できる自分だけの場所を持っているのに、ほとんど更新が滞ってはや数年。

これからブログとどう付き合っていくのか、見つめ直すときなのもしれない。


そんなわけで、卓球でもない、ブログでもないと思案して、最後に残ったのが英語だ。
第1の青春が卓球だったとすれば、英語はボクにとって第2の青春。

正確には、英語という言語そのものではなく、英語を教える仕事に対して異常に燃えていた。

近ごろの就活では「学生時代に力を入れたこと」を略してガクチカと呼ぶのだそう。

大学1年生の春から5年生?(6年生?)まで都内の塾や予備校、家庭教師でガッツリ教えていて、多いときには90分×2、3コマ(土日や季節講習は4、5コマ)×週6~7日授業をしていたくらいなので、英語講師がボクのガクチカといっても過言ではないだろう。

そもそも英語に目覚めたのは大学受験のとき。高校中退後、大検を取って予備校に入り、必須授業以外のすべての時間を英語の勉強に費やすという頭の悪い戦略で偏差値を30以上上げて東京の私大(英文科)に合格。

まだ社会を何も知らない浪人生の目には、壇上で鮮やかな解法を魅せ、人生を語る予備校講師という存在がたまらなくカッコよく映ったし、逆転合格の成功体験もあって、大学に入学するころには自然と英語講師を志すようになっていた。

どうしてそこまでハマっていた英語講師の夢を諦めてしまったのか?

ひとつには、コンプレックスに耐え切れず心が折れてしまったから。

オリジナルのテキストも作るくらい大学受験の英語は研究していたのだけれど、正直、英語はまったくしゃべれなかった。

読み書きはできるけど英語が話せない英語教師のステレオタイプ。

それが何を間違ったか英語専門の塾に飛び込んだものだから、周囲の講師はほとんどが帰国子女や留学経験者。

対するは日本から一歩も出たことのない九州方言なまりの純ジャパニーズ。

はじめから英語力では勝負になるはずもないのだけれど、どうしても比べてしまって、授業中に英文を読むのすら苦痛だった。

じゃあ英語を話せるように勉強したのかといえば、なんだかんだ言い訳を並べてそれもしなかった。

英語力と指導力は別物だと自分に言い聞かせもした。

だけど指導力という点においても、別の壁が立ちはだかる。

当時、塾で教えるかたわら、人気予備校講師のアシスタントをしていた。

本を何冊も出版しており授業で全国を飛び回るいわゆるカリスマ講師。

それでその先生の表も裏も知ったときに「たぶんこの人には10年経っても追いつけない」と直感的に悟ってしまった。

鮮やかな授業はもちろんだけど、裏での仕事量、勉強量も尋常ではなくて、どれをとってもとても敵う気がしなかったのだ。

実際、あれから20年近くたった今でも業界のトップで活躍しているし、ある意味ボクの読みは間違っていなかったわけだけど。

今思えば何を思いあがっていたんだという話だけど、当時は本気で「他の講師を全員倒して自分がトップ講師になるんだ」と燃えていたんだよね。

英語力でも打ちのめされ、仕事力でも打ちのめされ、元々強くはないボクの心は完全に折れてしまった。

そして、心を病んだことで各方面に迷惑をかけたこともあり、英語そのものとの関わりを断絶して、しっかりと蓋をして避けてきた。


ちょっと昔話が長くなりすぎたかも。

ともかく、青春の1ページだった英語と、今一度向きあおうとしている。

語学とは関係なく、ボクは今、人と話す仕事に強い魅力を感じている。

幼少期から声が小さくて、人見知りでコミュ障だった自分を変えるために、ボイストレーニングをやったり、話し方や心理関係の本を読み漁ったりして、以前よりはコミュニケーションにずいぶん自信がついた。

そして自信がついてきたことで、仕事でもプライベートでも、人と話すのが好きになってきた。

声や話し方を磨くのって、自分の身のまわりの人に対する愛なんだよね。

声や話し方を磨けば磨くほど、自分と話した人の心を軽くしたり、勇気を与えることができる。

だから人生軸として声と言葉、話し方を一生磨いていきたいし、それを仕事に活かせたらなんて素晴らしいんだろうと感じている。

冒頭の日高由紀さんは、平日は英会話講師、休日は通訳案内士として活躍しているのだそう。

どちらも人と話す仕事。
自分が日高さんのように働いている姿を想像したら考えただけでワクワクする。
生きがいを感じながら、もっと情熱的で充実した日々を送れるんじゃないかって。

そんなわけで、ここ2~3週間は英語を勉強中。

机に座ってやるこれまでの勉強とは180度違う話すための演習。

具体的には、森沢洋介先生の『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』を使って瞬間英作文に挑戦している。
中1レベルの英語(文型)を、日本語を見た瞬間に英語に変換するトレーニング。

実は昔、通訳者や英検1級、TOEIC900点取得者をバンバン輩出する、スパルタで有名な英語学校のレッスンを受けたことがあるのだけれど、その学校のメインのトレーニングも瞬間英作文だった。

日本語を介さず英語を英語のまま学ぶ方法もあるけれど、せっかく母語があるのだから利用しない手はない。

あの当時は関係詞や分詞構文など使った割と複雑な英作をやっていたけれど、どうせやるなら徹底的にレベルを落として中1レベルから。

実際にやってみると、英文を見れば一瞬で意味がわかる4~5単語の文章でも、日本語から英語に変えるとなるとなかなか出てこない。

今は、パート1の230文をやっと7周したところ。

朝一で音読するから目を覚めるし、声の調子も良くなって日中の仕事にもいい影響を感じている。

昔のように英語を極めようみたいな気持ちはないのだけれど、欧米人のコミュニケーション能力を学びたいという気持ちも、英語学習のモチベーションのひとつになっている。

英会話を通して欧米人のコミュ力を吸収して、母国語での声や話し方、コミュニケーション能力の向上に還元したい。

声と話し方を磨くためのパーツのひとつとして語学を学ぶイメージだ。

また1か月もしたら飽きているかもしれないけど、とりあえずやれるとことまでやってみよう。

一歩一歩着実に。笑顔を忘れず。Go Higher.

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この記事を書いた人

85年鹿児島生まれ。立教大学文学部中退。ブログ「豊かな生き方研究所」を運営。心の不調や人間関係の悩みから引きこもりや転職をくり返していたが、斎藤一人さんの教えに出会って人生が好転。ブログでは”心の楽しさと経済的豊かさの両立”を目指してさまざまなことに挑戦する過程を発信している。
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